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低コレステロールの卵 近畿大学と町工場がコラボ開発

健康志向の高い中、コレステロール値の低い卵「近の鶏卵(きんのけいらん)」を近畿大学薬学部と東大阪の町工場、有限会社マシン・メンテナンス・サービスが共同開発したという記事が、2月24日付けの日経新聞にて紹介されています。

近畿大学は「近大マグロ」でも有名。クロマグロを卵から成魚まで一貫して大学で育て、2010年からは大手商社である豊田通商株式会社とクロマグロ中間育成事業において業務提携を行うなど、産業連携を活発に行っています。
今回、この低コレステロール卵を開発したのは、薬学部の病態分子解析学研究室。開設3年で、スッポンのコラーゲンを活用した美容液や化粧水などを商品化。今回の卵で6例目になるそうです。

マシン・メンテナンス・サービスは家庭用の脱気水装置を製造販売しており、同社の社長が3年前に「脱気水の効能を検証してほしい」と近大に依頼したのがきっかけ。研究室の多賀教授と学生4人が、3年かけて脱気水の有用性について研究してきました。
脱気水とは、酸素など水に溶けた気体を取り除いた機能水のこと。この水は高い浸透力や抗酸化作用があり、通常の水道水と比べて油脂の溶解性に優れているそうです。鶏の飲み水をこの脱気水にすることで鶏の体を酸化しにくくし、含有コレステロール量が少なく、健康的であっさりとした卵を産ませることに成功しました。

1月には高島屋大阪店で学生が試食品を提供しながら販売したところ、飛ぶように売れました。コレステロールそのものは人の体に欠かせない脂質のひとつですが、LDLコレステロールが多すぎると動脈硬化や脳梗塞を引き起こすとされており、たくさんの人に喜ばれる商品となったようです。
また髙島屋、JAでの販売だけではなく、大阪市内のホテルの朝食の卵かけご飯用にも使われているとのことです。
こういった産業連携を行う大学について、みなさんもぜひアンテナを立ててみてはいかがでしょうか。

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